人妻！人妻！人妻！

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携帯電話と人妻

登場人物

大山　美奈子：４２歳
大山　達男　：４６歳
大山　光男　：１８歳

桜庭　茂　　：１９歳

＊登場人物、内容はフィクションです。

７．帰宅

　美奈子はカラオケの会計を済まし、店を出た。
傾き掛けた太陽の日差しに、美奈子は目を細めて追ってくる茂を待った。
「あのっ、、、」
「久しぶりに今日は楽しかった」
茂の心配そうな顔に笑みが浮かび、美奈子も自然と口元が弛んだ。
「じゃっ、、また、会ってくれますか？」
「う～ん、、、、考えておくわ」
「そんな～」
「もう帰らないと。茂君も真っ直ぐおうちに帰るのよ」
何かを言いたそうな茂をその場に残し、美奈子は夕方の人通りへ歩き出した。

　夕飯の支度をしながら、気付かないうちに鼻歌が零れていた。
いつもより遅い夕飯と無性に機嫌の良い美奈子に、息子の光男が怪訝な目を向ける。
「何かあったの？」
「えっ？どうして？」
「機嫌良さそうだし」
「べっ、、別に何もないわよ」
「そう、、、めし出来たら呼んで」
光男はぷぃっと背中を見せ、自分の部屋に向かった。
息子の後ろ姿に茂を重ね、美奈子は少しだけ後ろめたさを感じた。
「ふぅ、、、」
溜息を吐き、美奈子は再びキッチンに向かった。

「ごちそうさま」
「あっ、、みっちゃん、、」
「何？」
「んっ、、、、何でもない。お風呂入っちゃいなさいよ」
「解ってるって、、、」
ふてたように光男が呟き、自分の部屋に戻った。
リビングに一人残された美奈子は、携帯を手に取り視線を落とした。
寂しさが込み上げ、世の中から一人取り残される感覚に襲われる。
食べかけの夕飯の箸を置き、溜息を吐いたその時だった。
メールの着信音と共に、携帯が震える。
「あっ、、」
携帯を開くと予想通り茂からのメールだった。
茂の顔が浮かび、茂の唇の感触が甦る。
胸がギュッと締め付けられた。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
今日は有り難う御座います。
そして、変なお願いしてごめんなさい。
美奈子さんのキス凄く嬉しかったです。
また、会ってくれますか？
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

美奈子はメールを何度も読み返した。
嬉しかった、、また会いたい、、、
短い茂の言葉が美奈子の心を揺さぶった。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
私も楽しかった。
突然あんな事言うから、、、
ちょっと驚いちゃった。
おばさんのキスで喜んで貰えて良かったわ。
また、機会が有れば会いましょうね。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

世の中から取り残されても、必要としてくれる人が居る。
女として観てくれる男が居る。
直ぐにメールが返ってきた。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
ホント！！やった！！
凄く嬉しいです！！！
今度は何時会えますか？
直ぐにでも、会いたいです！！！
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

茂の興奮を表すかのようにビックリマークがいっぱい付いている。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
直ぐって、、直ぐは無理。
会える日はこっちから連絡するから･･･
それまで、待って。
でも、会いたいって･･･嘘でも嬉しいです
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

美奈子はカレンダーを眺め、会える日を探していた。
明日にでも会いたかった。
年上の人妻の女がガツガツしてると思われるのが嫌だった。
余裕のある女を演じている。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
嘘なんかじゃありません！！！
ホントに、今直ぐにでも会いたいです！！
あの時のお願いだって･･･
あんな事、嘘なんかで言えません！！！
今でも･･･欲しいです･･･
もう一度お願いして構いませんか？
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

茂の若さがメールから溢れてくる。
実直に、自分の思いを表に出せる茂が羨ましかった。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
ダメよ･･･恥ずかしいし･･･
履き古した物ばかりだし･･･
それに･･･もし･･･あげたとして、
帰る時誰かに見られでもしたら･･･
ダメ。それだけは･･･
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

美奈子は茂の前でショーツを脱ぐ自分を想像し、恥ずかしさに顔を赤くした。


－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
そうですか･･･残念です。
でも、もう一度会ってくれますよね？
もう一度、キスしたいです。
不意打ちみたいなキスじゃなくて･･･
楽しみに連絡待ってます。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

ショーツを手にする茂。
何をするの？私のショーツをどうしたいの？
見るだけ？匂いも？まさか･･･
自分のショーツが若い男に性欲の対象として弄ばれるのを想像した。
その夜、美奈子の指は濡れた秘裂を這っていた。
茂に犯される事を想像しながら･･･

８．二度目のデート

　待ち合わせの場所は前回と一緒だった。
前回とは違う胸の高鳴りが美奈子をそわそわさせた。
少しだけ濃い化粧。膝上の紺のスカートに胸元が開いたブラウス。
大人の女を演出し、風に髪をなびかせる。
背の低い美奈子は人混みに紛れていたが、通り過ぎる男達の視線が美奈子に向けられた。
恥ずかしい反面、嬉しくもあった。
待ち合わせの１０分前に茂が現れた。
人混みから頭一つ飛び出た顔が、人混みに埋もれる美奈子をキョロキョロと探している。
「ふふふっ、、、」
美奈子は口元に笑みを浮かべながら、気付かない振りで茂に背を向けた。
「何時気付くかな？」
美奈子は携帯の時計を見ながら、茂が気付くのを待った。

－－－－－－－－－－－－－－－－
何処ですか？
－－－－－－－－－－－－－－－－

－－－－－－－－－－－－－－－－
待ち合わせの場所にいるわよ
探してね
－－－－－－－－－－－－－－－－

－－－－－－－－－－－－－－－－
ホント？？
何処だろ･･･
－－－－－－－－－－－－－－－－

茂の狼狽振りに美奈子の肩が震えた。
茂が近づいてくるのが解る。
美奈子は必死に笑い声を押し殺した。
「えっ、、？！」
「、、、、、」
「み、、みなこさん？」
「ふふふっ、、、」
「え～！！全然気付かなかった！！」
「あははっ！」
「わ～っ、、、全然解らなかった、、、」
悔しそうに頭を抱える茂を見て、美奈子は小さな体をくの字にして笑った。
「何時からそこに？」
「ず～っと。探すのを見てた」
「嘘～！教えてくれればいいのに、、、」
「５分以上掛かった。私なんてどうでも良いのね」
笑いすぎで零れた涙を拭いながら、美奈子は拗ねた振りをして背を向けた。
「そんな～全然イメージが違って、、、」
「イメージ？」
「うん、凄い、、なんて言うか、、、良い！」
「ふふふっ、、それなら良いか。じゃあ行きましょ」
美奈子は嬉しそうに微笑みながら、茂の前を歩き始めた。
「何処に行くの？」
「どうせ、お昼まだでしょ？今日は私の奢りよ」
「そんな～払いますよ」
「ダ～メ。学生さんにお金払わすわけに行かないわ」
美奈子はそう言いながら、雑居ビルに入っていった。
「実は、、、私も此処初めてなの」
「そうなんだ」
ドアを開けると小気味良い呼び鈴が鳴った。
「いらっしゃいませ。お二人ですか？何処でも空いている場所へどうぞ」
美奈子は店の奥に向かい、席に着いた。
「此処で良い？」
「うん、、、、、」
「じゃあ、すいません！ビールとワインください！」
美奈子は店員に声を掛けメニューを開いた。
「パスタとピザが美味しいって話し何だけど、、、」

　二人はグラスを傾けながら、ピザを楽しんだ。
直ぐに２杯目のグラスが空になった。
茂の視線が美奈子に注がれる。
「何？何か可笑しい？」
美奈子はテーブルに肘を付き、手に顎を乗せ茂を見つめた。
「んっ、、、何でもない、、、」
そわそわと茂の視線が泳ぐ。
「さっきからその袋が気になってるみたいだけど･･･？」
「えっ、、あっ、、これは、、後で、、、」
「何々？見せなさいよ」
「いや、、でも、、、、」
「良いから、、、見せてくれないと帰るわよ？」
悪戯っぽく笑う美奈子に、茂は仕方なく袋を手渡した。
「怒らないでね、、、」
茂の顔が赤くなっていく。
「どれどれ、、、えっ、、何これ、、、？」
「あっ、、あの、、、買ってきました、、、」
「自分で、、、、？」
「うん、、、どうしても、美奈子さんに履いて貰いたくて、、、」
袋の中にはピンクのバラの刺繍があしらわれた白いレースのショーツと、お揃いのガーターベルトが入っていた。
「、、、、、、もぅ」
美奈子の顔が赤くなった。
怒られた子供のように茂が俯き肩を降ろした。
「ホントにしょうがない子ね、、、」
美奈子はすっと立ち上がった。
「えっ、、、帰るの？」
茂が後を追って立ち上がる。
「トイレよ、、、、こんな所じゃ、、、着替えれないでしょ？」
美奈子は小さく呟き、袋を手にトイレへ向かった。

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